新春号~新型コロナ感染拡大に対応し米穀店も独自策


Go to OKOMEYAキャンペーン お試し価格で5産地品種 東京都新宿区/㈲松内米店

 新宿御苑前松内米穀(㈲松内米店・松内敏郎社長)では、昨年11月末から「 Go to KOMEYA”お試し米キャンペーン」と名付けたセールを開始。量販店では目にする機会がほとんどない5産地品種を対象に「お試し価格」を1㌔当たり3040円引きで提供している。新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、家庭用米が堅調に推移していることから、定着と拡大を図るのが目的だ。同店では取り扱い商品はホームページに掲載しており、新たに仕入れた新銘柄も加えて、気軽に試してもらえるように企画した。


■自ら飛沫防止の工夫 エアーカーテンで外気遮断    東京都台東区/吉田屋

東京・浅草橋の吉田屋は、ビニールパイプで骨組みした透明ビニールシートを店内入口に設置し、飛沫感染防止に努めている。追加対策として玄関入口上部に、また、空気のカーテンで外気を遮断する「エアーカーテン(パナソニック製)」を設置した。営業中は玄関を開けたままの状態になるため、外気が入りこんで店内の温度は夏はどんどん上昇し、冬は逆に下がるなど一定にならない。エアーカーテンは上から、外下に向けて風が送られるため、室内温度を保つことができるほか、害虫やホコリ防止にもなる。


■小袋配達を外部委託 デリバリーウォルト活用 専用アプリで受注 札幌市/㈱千野米穀店

 千野米穀店はフードデリバリー(食品配達サービス)を全国展開するWolt(ウオルト)と提携し、昨年1125日から、アウトソーシングによるコメの配達をスタートさせた。ウォルトの専用アプリやウエブに登録したユーザーの注文を受けて、配達パートナーが千野米穀店で商品を受け取り、自転車やバイク、車で半径4㌔圏内の注文先に届けるシステムだ。配達料金は距離1.5㌔までが99円で、最大では299円まで。最短で30分ほどで配達するという。コロナ禍では、食品の配達サービスが新たな商法として、都市部を中心に拡がりをみせている。ウォルトは、平成26年にフィンランドで設立し本社はフェルシンキにある。同社が開発した「マッチングプラットフォーム」でユーザー(注文者)レストランパートナー(飲食店)、配達員(配達パートナー)をつなぎ「フードデリバリーサービス」(食品配達サービス)を展開。現在、23か国100都市以上に進出。日本法人はWolt Japan(本社・東京)で、令和2年3月に広島市を皮切りに札幌市、旭川市、盛岡市、東京23区、広島市、広島県呉市、岡山市(いずれも一部地域)など全国に事業を拡大中だ。 ウォルトの札幌担当者は、「コメの配達業務は業界初。これまで、おにぎり店がサイド商品にコメも配達するパターンもあり米穀店の利用も十分可能。今回は登録して数分で注文が入っており利用者の注目度が高かった。コロナ禍の影響で今後も外出控えが生じるため利用が期待される」と説明している。